2001年2月19日と20日に行われました卒業研究発表会について、
私個人の恣意的な評価基準に基づき評点致しました。それぞれに研究指導者が
いらっしゃるわけですが、最終試験としてのシングルオーサーによる口頭発表
として扱いました。
評価 |
人数 |
A+ |
6 |
A |
10 |
A- |
11 |
B+ |
1 |
計 |
28 |
仕事としてうまくいっているかどうかは評価の対象外であるけれども、
どうしても結果として順調なプロジェクトに所属している発表の方が
堂々と自信を持って発表しているので評価が高くなることは避けられませんでした。
発表のための準備と発表練習が十分なされていたことをうかがわせる発表でした。
研究の背景と研究の内容が伝わる大変よいプレゼンテーションであったと思います。
実力差(普段から、頭と手を使ってきたか!?)は質疑の場面で顕著に現れていました。
プロジェクトの成否に関わらず、研究には始めにまず問いがあり、その問いに対して実験事実
の積み重ねによって解答を与えていくことが、実験科学者として真摯な態度であると、
私は信じて疑いません。日本人を特徴づける民族性が、これからも器用さと勤勉であり続ける
とすれば、実験技術の習得のための反復、紛れのない実験事実に到達するためにシラミつぶし
に調べる努力といったことに時間を割いて取り組む人(実験の虫)が、もっといてほしい。
プレゼンテーションについての注文:
研究室内の報告会ではないので、恣意的な略称などはプレゼンテーションの中では
さけるべきだと思います。
例えば、アラビドではなくアラビドプシスというべきです。
BL21ではなく、BL21(DE3)だと思いますが。
20Eという略称を無定義で使用するのではなくエクジソンという一般名でまず説明してほしい。
質疑の際の注文:
最終試験としてのシングルオーサーによる口頭発表とすれば、発表についての一切は
発表者が全責任をおうものであると私は考えます。従って、質疑応答の際に責任の転嫁とも
受け取られる姿勢がみられたことは、非常に残念なことだと思いました。